がぞうAIノート

画像生成AIの選び方・使い方・決まりごとを、比べて分かるように。

画像生成AI商用利用、規約のどこを確認するか

画像生成AI商用利用、規約のどこを確認するか

2026-10-15 · 24分で読めます

#画像生成AI #Midjourney #Adobe Firefly #ChatGPT

画像生成AIを商用で使う前に、規約で見る場所は4つです。①生成した画像の権利が誰のものか、②プランや売上規模による条件、③禁止されている使い方(利用ポリシー)、④画像の公開範囲やベータ機能などの例外です。この4つは「利用規約」「利用ポリシー」「料金・プランのページ」「ヘルプのFAQ」に分かれて書かれていることが多いので、1つのページだけ読んで終わりにしないでください。

※この記事は2026年10月15日時点で確認した各サービスの公式情報をもとにしています。規約やプランは変わることがあるので、使う前に必ず公式ページで最新の内容を確かめてください。法律の判断が必要なときは、弁護士などの専門家に相談してください。

あなたに合うのはどれ?

どのサービスを選ぶかは、「何に使うか」と「誰の立場で使うか」で決めるのがおすすめです。この記事は規約の読み方を説明するもので、どの用途でも安全だと保証するものではありません。

商用利用で規約のどこを見ればいいのか:4つのポイント

確認するのは「権利」「条件」「禁止事項」「公開範囲・例外」の4つです。「商用利用OK」という一文だけでは判断できないことが多いので、順に見ていきましょう。

① 生成した画像の権利は誰のものか(所有権・Output)

最初に見るのは、生成した画像の権利がユーザーにあるかどうかです。規約では、生成した画像を「Output」「Assets」「生成コンテンツ」などと呼んでいます。たとえば OpenAI の利用規約では、法律で認められる範囲で、出力(Output)はユーザーのものになるとしています(OpenAI 利用規約)。Google の利用規約にも、ユーザーが作ったコンテンツについて「Google がそのコンテンツに対する所有権を主張することはありません」とあります(Google 利用規約・2026年7月30日発効)。

ただし、「サービス会社がユーザーのものだと認めている」ことと、「その画像に法律上の著作権が生まれる」ことは別の話です。この点は後半で説明します。

② プラン・売上規模による条件

次に、「誰が・どのプランで使えば権利をもらえるか」を確認します。

個人がSNSやブログで使うだけなら当てはまらないことが多い条件です。ただし、会社員が仕事で使う場合は大事な条件になります。

③ 禁止されている使い方(利用ポリシー・Acceptable Use)

商用利用が認められていても、禁止事項に当たる使い方をすれば規約違反になります。禁止事項は、利用規約とは別の「利用ポリシー」「使用禁止に関するポリシー」などのページにまとめられていることが多いです。

たとえば Canva のヘルプでは、明確な許可がない限り、有名なブランド・キャラクター・人物をプロンプトに入れないよう案内しています。また、実在の人物の写真を編集するときは本人の同意をとるよう求めています(Canva ヘルプ:Magic Studio を安全かつ合法的に使う方法)。Google の利用規約では、AIが生成したコンテンツを人間が作ったものだと誤解させる行為を禁止しています(Google 利用規約)。

④ 公開範囲・ベータ機能・使うモデルの例外

最後に、例外を確認します。

規約の中で該当条項を見つける探し方

規約は長いので、全部を読む必要はありません。キーワードでページ内を検索すれば、該当する条項を早く見つけられます。

ページ内検索で使えるキーワード

ブラウザのページ内検索(Windows は Ctrl+F、Mac は ⌘+F)で、次の言葉を探してください。

知りたいこと英語の規約で探す言葉日本語の規約で探す言葉
生成物の権利Output, Assets, Content, Ownership, own出力、生成コンテンツ、所有権、ユーザーのコンテンツ
商用利用の可否commercial, business商用、商業、営利
プラン・売上の条件revenue, plan, subscription, enterprise売上、収益、プラン、法人
禁止事項Acceptable Use, Usage Policies, prohibited禁止、ポリシー、利用制限
公開範囲public, private, stealth, visibility公開、非公開、共有
似た画像の扱いsimilar, unique類似、同一
補償indemnification, indemnify補償、免責

規約は「1枚」ではなく「束」になっている

ルールは、たいてい次のように複数のページに分かれています。

ページの構成は変わることがあります。たとえば Google の「生成 AI の追加利用規約」は、2024年5月22日以降、その規約を参照している一部の契約を除いて適用されなくなりました(Google 生成 AI の追加利用規約)。現在、生成AIに関するルールは Google 利用規約の本体に入っています。禁止事項は「生成 AI の使用禁止に関するポリシー」(2024年12月17日更新)にまとめられています(Google 生成 AI の使用禁止に関するポリシー)。古い解説記事が案内しているページが、今も有効とは限りません。

発効日と言語版を確認する

規約のいちばん上か下に、「発効日」や「最終更新日」が書かれています。ブログや比較記事で読んだ内容が、今の規約と同じとは限りません。また、OpenAI のように地域ごとに規約が分かれている場合もあります(OpenAI Europe Terms of Use)。自分に当てはまる版を読みましょう。日本語訳を読む場合は、英語版が優先されると書かれていないかも見ておくと安心です。

確認した内容を記録しておく

商用で使うなら、次の3つをメモしておきましょう。

  1. 確認した日付
  2. 規約のURLと、書かれていた発効日
  3. 該当する一文(スクリーンショットも一緒に保存すると確実です)

あとで規約が変わったときに、確認した時点の内容と比べられます。

主要サービス別:規約のどこに何が書いてあるか

商用利用に関わるルールがどのページに書かれているかは、サービスによって違います。下の表は、それぞれの公式ページでまず見る場所をまとめたものです(2026年10月時点・最新は公式で確認してください)。

サービスまず見るページ権利についての記載特に確認したい条件
MidjourneyTerms of Service、プラン比較法律で可能な範囲で、生成物はユーザーが所有年間売上100万米ドル超の会社とその従業員はPro/Megaが必要。初期設定は公開
ChatGPT(OpenAI)利用規約の Content の項出力はユーザーのもの出力は一意ではなく、ほかの人と似ることがある。利用ポリシー
Gemini(Google)利用規約、使用禁止に関するポリシーGoogle は所有権を主張しない人間が作ったと偽らない、AI生成物を機械学習モデルの開発に使わない
Adobe FireflyFirefly FAQ、パートナーモデルベータでない機能は商用利用可ベータ機能の補償の扱い、パートナーモデルの判断
CanvaMagic Studio の安全・合法な使い方、AI Product TermsCanva との関係ではユーザーが所有ブランド・キャラクター・実在の人物の扱い
Stable Diffusion(Stability AI のモデル)Stability AI LicenseStability との関係では生成物はユーザーが所有年間売上100万米ドル超はEnterprise License

Midjourney:プランと公開設定をセットで確認

Midjourney を商用で使うときは、生成物の権利の条項と公開設定の2つを確認してください。年間売上100万米ドルを超える会社とその従業員は、Pro か Mega プランでないと生成物を所有できません。また、作った画像は初期設定で公開されます(Midjourney Terms of Service)。

→ もっと詳しく比較する(公式のプラン比較) / このサービスの申し込みページへ(公式サイト)

ChatGPT(OpenAI):「似た出力」の条項も読む

OpenAI の利用規約では、出力はユーザーのものとされています。一方で、AIの性質上、出力は一意ではなく、ほかのユーザーが似たコンテンツを受け取ることがあるとも書かれています。ユーザーに渡される権利は、ほかのユーザーの出力には及びません(OpenAI 利用規約)。

→ もっと詳しく比較する(公式の料金ページ) / このサービスの申し込みページへ(公式サイト)

Gemini(Google):利用規約の本体と使用禁止ポリシーを見る

Google の利用規約では、ユーザーが作ったコンテンツの所有権を Google は主張しないとしています。また、AIが生成したコンテンツを人間が作ったと誤解させることや、機械学習モデルの開発に使うことを禁止しています(Google 利用規約)。詳しい禁止事項は「生成 AI の使用禁止に関するポリシー」にあります(同ポリシー)。以前あった「生成 AI の追加利用規約」は、一部の契約を除いて今は適用されていません。

→ もっと詳しく比較する(Google 利用規約) / このサービスの申し込みページへ(公式サイト)

Adobe Firefly:ベータ表示とモデル選びに注意

Firefly の FAQ では、ベータでない機能の生成物は商用プロジェクトに使えるとしています(Adobe Firefly FAQ)。Firefly では Adobe のモデルのほかに、Google の Gemini(Nano Banana)、OpenAI の GPT Image、Black Forest Labs の FLUX などの「パートナーモデル」も選べます。パートナーモデルについて Adobe は、モデルの特徴や学習方法、商用で安全に使えるかを考えて、使うかどうかを判断するのは作り手の責任だとしています(Adobe Firefly パートナーモデル)。

→ もっと詳しく比較する(公式のプランページ) / このサービスの申し込みページへ(公式サイト)

Canva:ヘルプページに具体例がまとまっている

Canva のヘルプでは、AI Product Terms を守れば、AIで作ったものを個人用にも商用にも使えると説明しています(Canva ヘルプ)。共有するときにAIを使ったことを示すのが望ましいことや、作ったコンテンツの責任はユーザーにあることも書かれています。

→ もっと詳しく比較する(公式の料金ページ) / このサービスの申し込みページへ(公式サイト)

Stable Diffusion:ライセンス文書を読む

Stability AI のモデルを自分の環境で動かす場合は、サービスの利用規約ではなく「ライセンス」で判断します。年間売上100万米ドル未満なら Community License で、商用利用も無料です。超える場合は Enterprise License が必要です。Stability との関係では生成物はユーザーのものですが、法律と利用ポリシー(AUP)を守ることが条件です(Stability AI License)。

→ もっと詳しく比較する(ライセンスの比較) / このサービスの申し込みページへ(公式サイト)

規約で商用OKでも、別に気をつけること

規約で商用利用が認められていても、著作権や肖像権などの法律上の問題がなくなるわけではありません。規約はサービス会社とユーザーの約束なので、第三者の権利までは守ってくれません。

既存の作品に似ていないか

文化庁は、AIで生成した画像でも、既存の著作物との「類似性」と「依拠性」があれば著作権侵害になりうると整理しています(文化庁「AIと著作権に関する考え方について」概要、文化庁「AIと著作権に関するチェックリスト&ガイダンス」)。たとえば、特定のキャラクター名や作家名をプロンプトに入れてそっくりな画像を作れば、規約上は商用OKのサービスでも問題になるおそれがあります。

自分の画像に著作権が認められるとは限らない

Canva のヘルプでも、アメリカを含む多くの地域ではAI生成物が著作権で保護されないことがあり、ほかの人にコピーされても止めにくいと説明しています(Canva ヘルプ)。規約上は「自分のもの」でも、まねを法的に止められるとは限りません。

実在の人物・商標・ロゴ

実在の人物の顔、企業のロゴ、商品名などが入った画像は、著作権とは別に、肖像権や商標権の問題になることがあります。広告や販売物には入れないほうが安全です。

用途別:どこを重点的に確認するか

重点的に確認する条項は、用途によって変わります。

用途の例特に見る条項理由
SNSのアイコン・投稿画像禁止事項、実在の人物やキャラクターの扱い多くの人に見られるので、似ている画像のトラブルに気づかれやすい
ブログのアイキャッチ権利の帰属、似た出力の条項収益化しているブログは商用利用にあたる場合がある
会社の資料・広告プラン・売上の条件、公開範囲、補償の有無勤め先の売上規模で必要なプランが変わることがある
趣味のイラスト公開範囲、禁止事項初期設定で画像が公開されるサービスがある
副業の素材づくり(販売)権利の帰属、似た出力、禁止事項、出品先の規約素材を売るサイトにも独自のルールがある

副業で素材を売る場合は、出品先の規約でもAI生成物の扱いを確認してください。AI生成物であることの表示や、登録のルールを決めている出品先があります。なお、AIで作った素材が売れるかどうかや、収入になるかどうかは、この記事では約束できません。

用途別:おすすめのサービスと次の一歩

用途ごとに、規約を確かめやすいサービスと、最初に開くページをまとめました。どのサービスを選んでも、使う前に上の4つのポイントを確認してください。

→ Canva の料金を見る / ChatGPT の料金を見る

→ Adobe Firefly のプランを見る / Midjourney のプラン比較を見る

→ Adobe Firefly FAQ を読む / Stability AI License を読む

よくある質問

無料プランで作った画像も商用利用できますか?

サービスによって違います。Canva のように、AIで作った作品の商用利用をヘルプで案内しているサービスもあります。一方、Midjourney のように売上規模でプランの条件があるサービスもあります。料金ページと規約の両方で、自分のプランの条件を確認してください。

規約に「商用利用」という言葉がないときはどう判断すればいいですか?

権利の帰属(Output や所有権の条項)と禁止事項を読み、ヘルプやFAQに公式の答えがないか探してください。それでもはっきりしなければ、公式のサポートに問い合わせましょう。商用では使わないと決めるのも、ひとつの判断です。

規約が変わったら、前に作った画像はどうなりますか?

扱いはサービスの規約によって違うため、ひとことでは言えません。画像を作った日に確認した規約のURL・発効日・該当する一文を記録しておけば、あとで確認するときに役立ちます。

規約で商用OKなら、どんな画像を作っても大丈夫ですか?

大丈夫とは限りません。規約はサービス会社との約束です。既存の作品に似ていたり、実在の人物やロゴが入っていたりすると、著作権・肖像権・商標権の問題が別に起こることがあります。

英語の規約しかない場合はどう読めばいいですか?

「Output」「commercial」「revenue」「Acceptable Use」などのキーワードでページ内を検索し、見つかった段落だけを翻訳ツールで読む方法が手軽です。大事な判断をするときは、訳文だけで決めず、原文の言い回しも確認しましょう。

次にやること

今日できるのは、次の3つです。

  1. 使っている(使う予定の)サービスを1つ決めて、規約を開く:上の表の「まず見るページ」から開いてください。
  2. 4つのポイントをページ内検索で確認する:「Output」「commercial」「revenue」「public」などで探し、該当する一文を見つけます。
  3. 確認した日付・URL・発効日・該当する一文をメモする:スクリーンショットも一緒に保存しておきましょう。

プロンプトの書き方や各サービスの基本的な使い方は、このサイトの画像生成AIの入門記事・サービス比較の記事もあわせて参考にしてください。

出典